GHK M4ガスブロ カスタム の始め方|必須パーツと注意点を解説
GHK M4ガスブロ は、そのリアルな構造と高い剛性からカスタムベースとして、サバイバルゲームユーザーはもとよりコレクターからも絶大な人気を誇ります。古くから プロショップとしてM4ガスブロの販売とカスタムを行ってきた我々 オルガエアソフトとしての視点を基に、GHK M4カスタムの始め方が分かり、定番の外装カスタム、内部カスタムにおいて必須パーツ、さらには現在主流のCO2化に至るまで、具体的な手順と注意点を掲載していきます。
1. GHK M4ガスブロ はなぜ人気なのか?その魅力に迫る
数あるM4系のガスブローバックガンの中でも、GHK M4ガスブロ は、幅広い層から絶大な支持を集めています。その人気の理由は、単に「高級品だから」ですとか「作動性が良い」といった言葉だけではありません。その本質は圧倒的なリアリティ、カスタムベースとしての無限の可能性、そして銃本体の剛性など、多くのユーザーを魅了し続けているのです。
また、GHKが販売されて以降、オルガエアソフトでは優に2000本を超える販売とカスタム実績があります。この事により国内でもトップクラスの知識と対処技術を有する私共がサポートすることができることで「安心」を得て頂けることもGHKを勧めたい理由の1つです。
この章では、なぜGHK M4がこれほどまでに人気を博し、多くの人々がカスタムのベースとして選ぶのか、その核心的な魅力に迫ります。
1.1 GHK M4ガスブロ の外観の良さ
GHK M4の最大の魅力の一つは、その息をのむほどリアルな外観にあります。多くのエアガンのモデルでは、銃器の製造で知られるコルト社の公式ライセンスを取得しており、レシーバーには実銃同様のリアルな刻印が施されています。表面の仕上げも、単なる塗装ではなく、実銃に近い色味のアルマイトを施したり、今では定番となっている セラコート(CERAKOTE)を施工することでマットな質感を再現したりと「手に取った瞬間にずっしりとした金属と重厚感・冷たさ」が伝わってきます。
さらに、GHK M4自体は、実銃同様のネジ規格(インチピッチ)で施工されている為、トレポン/ガスブロ用をはじめ、実銃用のハンドガードやストックパイプとの互換性が高い点も、リアルさを追求するユーザーにとっては見逃せないポイントです。
このように細部にまで徹底的にこだわった外観の良さと拡張性が、観賞用としてもサバイバルゲームの愛銃としても、所有する喜びを最大限に満たしてくれます。
1.2 高い剛性はイノカツ譲り
GHK M4が誇る堅牢な剛性は、かつてガスブローバックライフルの最高峰として名を馳せた「INOKATSU(イノカツ)」の設計思想を受け継いでいる点に由来します。多くを語る訳にはいきませんが、GHK AIRSOFT はイノカツと深い関係がありました。当時のInokatsuの社長が根っからのギャンブル好きで当時の弊社と弊社の仲間の会社が、その道楽に巻き込まれてしまい製品が大幅に遅延したということもありました(汗
GHKは、Inokatsuの製造技術やノウハウが活かされており、各部のディティールは息を飲むほど素晴らしく、上下レシーバー感のガタつきも極少です。もちろん アッパーとアウターバレルの接合強度に関しても申し分ない剛性を誇ります。レシーバーや主要パーツにはスチールと高品質なアルミ材がふんだんに使用されており、ハードな使用環境にも耐えうる圧倒的な耐久性も実現しています。
この高い剛性は、射撃時に発生する強烈なリコイルをしっかりと受け止め、安定した作動と高い命中精度にも貢献しています。まさに「剛性は正義」を体現した作りと言えるでしょう。
1.3 現存する中では最高峰と言われる GHK M4ガスブロ
GHK M4は、外観のリアルさや剛性だけでなく、ガスブローバックガンとしての総合的な性能の高さから「現存する中では最高峰」と評価されています。リアルな内部構造は、分解やメンテナンスの楽しみを提供するだけでなく、安定した作動性能の基盤となっています。特に、力強いリコイルショックと、金属パーツが擦れ合うリアルな作動音は、他のメーカーの製品では味わえない魅力です。また、箱出し状態の作動性も良くサバイバルゲームでの実用性も兼ね備えています。
リアルな外観、高い剛性、優れた実射性能、そして豊富なカスタムパーツによる拡張性。これらすべてが高い次元でバランスしているからこそ、GHK M4は多くのユーザーにとって「最高のM4ガスブロ」として選ばれ続けているのです。
販売数も作業実績も国内ナンバー1
上記の通りオルガエアソフトでは相当数の作業実績を誇ります。今でこそ「箱出しの本体品質が良くなった」こともあり、いきなりのトラブルこそ減りましたが、それでもサードパーティのパーツと組み合わせた場合など、殆どのケースが「何等かの支障が」でます。
例えば
これだけでも、ガスマガジンの高さ調整や、ローディングノズルの停止位置、弾砕き、2重給弾の防止、BB弾へ適正なガス圧を掛ける為の弾保持位置の割り出しなど、検討内容が多岐に渡ります。
上記だけでも、結構な数のチェックポイントと施工が発生しますが、作業をする上でもう1つ重要な要素として「工具や治具、旋盤やフライスなどの工作機械」があります。個人ユースで工具や治具を沢山保有している方もいらっしゃいますが、それはあくまでご自身の銃や一部のお友達の銃を作業する為であって、我々のようなショップとは数と環境が異なります。
我々は、販売したお客様に末永く GHK M4ガスブロ をご利用頂く為に、誰よりも早く検証を行い、対応できる環境を作ることが、数多くのGHKユーザーさんと現在でもお付き合いさせて頂いている理由です。
GHK M4のことでお困りの際は、ご遠慮なく オルガエアソフトまでご連絡頂ければと思います。
オルガエアソフトで販売している GHK M4ガスブロ
ORGA AIRSOFTで販売している GHK M4ガスブロは、箱出し、コンプリートの2種類が御座います。箱出しに至っては文字通り「何も手を加えてない」個体となり、コンプリートは、今までORGAが作り上げてきたコンプリートのノウハウと新しいV3 JP Ver.の組み合わせにて提供させて頂いております。
その他、お手持ちのGHK M4をORGAコンプリートと同様のカスタムにするメニューも御座います。
2.カスタムを始める前に知っておきたい3つのこと
GHK M4ガスブロのカスタムは、その高い拡張性から多くのユーザーを魅了してやみません。しかし、何の計画もなしに始めてしまうと、思わぬトラブルに見舞われたり、理想の形にならずに無駄な出費をしてしまったりすることもあります。そうならないためにも、カスタムに着手する前に必ず押さえておきたい3つの重要なポイントを解説します。
2.1 やりたいことに基づいてカスタムの方向性を決める
まず最初に決めるべきは、あなたのGHK M4を「どのようにカスタムしたいか」という方向性です。目的が明確であれば、パーツ選びで迷うことが少なくなり、効率的かつ満足度の高いカスタムが実現できます。カスタムの方向性は、大きく分けて以下の3つに分類できます。
2.1.1 外装カスタム:見た目を追求する
特定の部隊が使用する銃を再現する「リエナクトメント」や、サバイバルゲームでの使いやすさよりもデザイン性を重視した「ドレスアップ」など、性能よりも見た目にこだわるカスタムです。ハンドガード(レイル)、レイルに装着するパネルやフォアグリップ、ストック、ピストルグリップなどを交換するだけでも銃の印象は大きく変わります。自分の理想とするM4の画像を参考に、パーツを選んでいくのもカスタムの醍醐味の1つです。
2.1.2 内部カスタム:性能を追求する
「命中精度を高めたい」「リコイルショックを強くしたい」「作動を安定させたい」といった、実射性能の向上を目的とするカスタムです。インナーバレルやホップパッキン、ローディングノズル、ボルトキャリアといった内部パーツの交換が主になります。特にガスブローバックライフルは気温の影響を受けやすいため、安定した作動を目指すカスタムは非常に重要です。
2.1.3 バランス型カスタム:見た目と性能を両立する
外装と内部の両方に手を入れる、最も一般的なカスタムスタイルです。例えば、「特殊部隊仕様の外観にしつつ、内部もカスタムしてサバイバルゲームで高いパフォーマンスを発揮できるようにする」といった形です。どこに重点を置くかによって、パーツ選びの優先順位が変わってきます。
2.2 最低限必要な工具を揃える
GHK M4のカスタムには、適切な工具が不可欠です。工具がなければ作業ができないだけでなく、無理な力をかけてパーツや本体を破損させてしまう原因にもなります。本格的なカスタムを始める前に、最低限以下の工具は揃えておきましょう。
2.2.1 基本的な工具
- 六角レンチセット(ミリ/インチ):多くのパーツの固定に使われています。特に海外製パーツではインチサイズのネジが使われていることがあるため、両方あると安心です。
- プラス/マイナスドライバーセット:グリップの固定など、基本的な分解・組み立てに必須です。サイズの合ったものを使用しないと、ネジ頭を潰してしまう(なめる)原因になります。
- ポンチセットとハンマー:トリガー周りのピンなどを抜く際に使用します。ハンマーは、相手を傷つけにくいプラスチックハンマーがおすすめです。
- 弾速計(クロノグラフ):カスタム後の初速を測定するために必須のアイテムです。後述する法律を遵守するためにも、必ず用意してください。
- シリコンオイル/グリス:作動部分の潤滑や、Oリングの保護に使用します。定期的なメンテナンスにも欠かせません。
- 万力(バイス):本体をしっかり固定できるため、特にバレルナットの締め付けなど、大きな力が必要な作業を安全かつ正確に行えます。
- AR-15用レンチ(バレルナットレンチ):ハンドガードの交換やアウターバレルの固定に必要となる専用工具です。これがないとハンドガード周りのカスタムは困難です。特にGHKのアッパーとアウターバレルを固定しているバレルナット(デルタリング)は工場出荷時の締め込みが硬い個体が多く、以下のようなアッパー固定ブロックを併用しないとバレルナットを回すことが困難な場合が多いですので、ガスブロを運用していく上で持っておいた方が良いでしょう。
★ AR15 アッパーバイスブロック レシーバー治具 本店掲載分 / 楽天店掲載分
2.3 銃刀法と初速のルールを必ず守る
エアガンのカスタムで最も重要なことは、法律を遵守することです。日本の銃刀法(銃砲刀剣類所持等取締法)では、エアガンの威力に上限が定められています。 この規制を超えたエアガンは「準空気銃」と見なされ、所持しているだけで厳しい罰則の対象となります。
6mmBB弾を使用するエアガンの場合、その運動エネルギー(ジュール)は0.989J未満でなければなりません。 これは、気温20~35℃の環境下で測定した際の数値です。 ガスブローバックガンは、気温が上がるとガスの圧力が上昇し、初速も高くなる傾向があります。 そのため、カスタムを行う際は法定初速のギリギリを狙うのではなく、十分に余裕を持たせたセッティングを心がけることが極めて重要です。GHK M4の初速調整を行う上で、現在最も有効な手段としては、オルガエアソフトで扱っている RA-TECH GHK M4 V3 ガスブロ対応 マグネティックNPASノズルセットを用い、発射時の初速を可変させることです。
NPASの特徴は、ノズル内部にあるフローバルブと呼ばれるパーツの位置を任意に可変させることで、マガジンから上がるガスを初速側とリコイル側へ振り分ける流量を可変できるシステムです。リコイル側に振り分けを増やすことで安全な初速内で強烈なブローバックを楽しむことができます。
3. まずはここから GHK M4ガスブロ 外装カスタム入門
GHK M4ガスブローバックライフル(ガスブロ)の醍醐味の一つが、豊富なカスタムパーツによるドレスアップです。外装カスタムは、内部カスタムに比べて専門的な知識が少なくても始めやすく、愛銃の見た目を劇的に変化させることができます。ここでは、初心者でも挑戦しやすい代表的な外装カスタムパーツについて、その選び方や効果を詳しく解説していきます。
3.1 ハンドガードの交換で見た目を一新する
M4の外観において、最も目を惹く部分としてハンドガード(レイル)があります。ハンドガードを交換することで銃全体の印象をガラリと変えることができると同時にハンドガードには様々な長さやデザイン、素材があり、自分が理想とするスタイルに合わせて選ぶことができます。また、ハンドガードにグリップや光学機器等を取り付ける上で主流となっているレールパネルにおいても「拡張性」と「自由度」を両立した「M-LOK」や「KeyMod」といった規格が主流となっています。
BCM(Bravo Company Manufacturing)やDaniel Defense、Geissele(ガイズリー)といった実銃パーツメーカーのレプリカ品も数多く流通しており、組み合わせ次第では「自分なりのスタイリッシュなM4カスタム」をすることが可能です。
また、DANIELE DEFENSEに至っては GHKとEMGのコラボにて正式ライセンスのGHKシステムを採用したコンプリートガンも販売しています。
3.2 デザイン性か?運用性か?ストックとグリップの選び方
ストックとグリップは、見た目のデザインはもちろん、射撃時の安定性や操作性に直接影響するアクセサリーとなります。ストックは、長さを調節できる伸縮タイプが主流で、Magpul社のMOEストックやCTRストック、B5 Systems社のSOPMODストックなどが定番として知られています。 体格や構え方に合わせて最適な長さに調整することで、より安定した射撃が可能になります。グリップも同様に、握りやすさが射撃精度に影響します。 Magpul社のMOEグリップやK2グリップ、BCM社のGUNFIGHTERグリップなど、角度や太さが異なる様々な製品があり、自分の手の大きさや好みに合わせて選ぶことが重要です。 デザイン性を重視して選ぶのも良いですが、実際に握ってみてしっくりくるものを選ぶことをお勧めします。
3.3 光学機器やサイトで見た目と利用性能を高める
ドットサイトやスコープといった光学機器の搭載は、見た目のスタイリッシュさを向上させるだけでなく、素早く正確な照準を可能にする実用的なカスタムです。 近距離での素早いサイティングが求められるサバイバルゲームでは、Aimpoint T-1/T-2タイプやTrijicon MROタイプのドットサイトが人気です。また、低倍率のショートスコープ(LPVO)は、近距離から中距離までをカバーできるため、オールラウンドな運用に適しています。これらの光学機器を搭載するためのマウントパーツも豊富にあり、高さを変えることで、構えやすさや他のデバイスとの干渉を調整することができます。 アイアンサイトも、バックアップ用として、あるいはクラシックなスタイルを追求するために、こだわりのあるパーツを選ぶ楽しみがあります。
また、オルガエアソフトでは ドットサイトを運用する為の基本 という記事を公開していますので、参考にしてみてください。
3.4 リアルを追求するならレシーバーのアップグレード
GHK M4の魅力であるリアルな構造をさらに引き立てるのが、レシーバーカスタムとなります。GHKの基本ラインは COLT(EMGコラボのものは DANIELE DEFENSE)となりますので、それ以外の刻印や塗装、カラーリングをする場合には別途 施工が必要となります。もう既にご存じの通り、レシーバー塗装にはセラコート(CERAKOTE)が用いられることが一般的となっていて、その中でも マットブラックというカラーやマグプルダークアースは代表的なカラーチャートとして実際の実銃にも採用されています。箱出し時の刻印を埋めて、再度刻印をする流れとなりますが、刻印自体も実銃の刻印をトレースしたデータに基づいて施工しますので、非常にリアルな仕上がりにカスタムすることが可能となります。
本稿(前編)では、GHK M4ガスブロをカスタムについての話を掲載致しました。
次項(後編)では、より外装と内部パーツのカスタムについて触れていきたいと思います。